続 北 海道日温泉の旅
令 和7年7月12日
July12
, 2025
和寒開拓「雁皮小屋」の謎
和寒町郷土資料館を訪ねたときに「雁皮小屋」の文字
が目に留まりました。これまで郷土資料などに目を通
すときに見た経験がなかったので一応調べてみるこ
とにしました。
雁皮小屋(がんぴごや)とは、 和紙の原料である
雁皮(がんぴ)を漉くための小屋のことです。雁
皮は、ジンチョウゲ科の落葉低木で、その樹皮か
ら繊維を取り出し、和紙の原料として使用します
だそうです。なんとなく白樺の樹皮で覆われた開拓小
屋を思い浮かべたのですが、ひょっとすると大きな誤
りだったかもしれないと、知り合いの古老数人に雁皮
とは何かを尋ねてみたところ、全員の返答は白樺の樹
皮でした。
和寒の開拓者が和紙原料の採取に入ったとの紹介はな
いので、雁皮小屋も北海道的解釈で理解すればよいの
でしょうかね。
更に調べていくと、北海道人は薪ストーブの着火剤に
白樺の樹皮を用いなんのためらいもなく雁皮と呼ん
でいました。富山県人は一応正しい雁皮のルーツから
模造紙を「雁皮」と呼び方言となっているようです。北
海道には雁皮という木はないので、どうしてこんな使
われ方が全道的に定着したのでしょうか。
和寒町郷土
資料館を訪ねた道外の方は是非北海道の解釈 に従っ
て説明をご理解ください。
北海道開拓倶楽部のホームページには次のよ うな紹介
がありました。
屋根は草ぶき で、笹を刈ったり、ヤチダモの
皮や樺の皮でふいたりした。壁は、 熊笹や葦
草で、その上にガンビで囲ったりし た。(風連
町史)
和寒町郷土資料館の展 示資料です。
和寒町郷土 資料館