続 北 海道日帰り温泉の旅


令 和7年6月25日
June25, 2025



開高健の小説「ロビンソンの末裔」の舞台となった戦後開拓地を訪ねる


あくまでも想像と推理が正しければの話ですが
物語の主人公は空襲とアカザやはこべで空腹
を満たす生活、役所での無難だけれど納得しき
れない仕事に疲れ、敗戦直前政府が窮余の策と
した拓北農兵隊に応募します。「北海道に行けば
食い物には困らない。」案内のパンフレットは既
墾地、家、農業機械つきと素晴らしい好条件で
す。敗戦にならなくともそれらを満たす国力
が日本に残っていたかは疑問ですが、上野を
出て連絡船に乗った時点で天皇陛下の玉音放
送が流れます。著者開高健が上川町に取材し
たところまでは知れています。さて、上川町
のどこなのか、先日の検討では菊水の旭ヶ丘
ではないかと自分なりの結論を導きました。

それでは早速現地に足を運ばねばなりません
。現在の道は
旭川から向かいましたので街に
入る手前から国道を離れ、右折して古くから
開かれた菊水に向かいます。









開拓民は川沿いに給与地に向かったようですか
ら、本来はこの釣り堀の横を通って上流部を目指
すのでしょうが、現在の案内板は古くからの農業
地域菊水から一挙に標高を稼ぐ仕組みのようで
す。







山中を抜けると広い耕地がありましたが、ここは
まだ目的地てはありません。人家の跡もないので
、後の造成地と思われます。







先ほどの耕地から再び森林の中を進むと納得
できる光景が飛び込んできました。大部分は草
となっていますが、一部電牧を回している耕地
もありました。
















二基のスチールサイロが並び立つ手前に小学校
跡地の碑が建てられていました。昭和24年4月
菊水小学校付属旭ヶ丘分校として設置されたと
記されています。










帰路は上川町の街に出て国道を挟んで反対側
の越路を通ることにしました。上川町農業発祥
の地ともいうべき越路地区で、上川町で水稲を
最初に作ったのもこの地で記念碑もあります。
数年に一度はこの道を通りますが、だいぶさび
しくなってきました。





開拓の碑には自らの家族以外住む人のいない
この地に入り、開拓の鍬を入れた本田喜市の名
が刻まれています。











バラ科バラ属ノイ バラ

道路わきに小さな群落をつくっていました。
野生種で全国にみられるようです。真っ赤
な実がなりますが、食べるところはありませ
ん。







開 高健の小説「ロビンソンの末裔」の舞台となった戦後開拓地を探る